/大切な仲間の節目を祝う、特別なオーダー
こんにちは、BLTOM JEANSの鵜殿博文です。
ショップを運営していると、時にとても嬉しいオーダーをいただくことがあります。今回は、昨年YASのやっさん(中村泰彦)から「20周年の節目に、特別なバッグを」とご注文いただいた別注バッグのお話です。
このバッグは、やっさんのこだわりと私たちの技術を詰め込んだ記念すべき一品。納品から時間を経て、やっさんが「いい感じに育ったよ!」と見せてくれたその姿に、デニム好きの僕は胸が熱くなりました。
1. 誕生の瞬間:鮮やかな「YAS」ロゴ
まず、完成したばかりの頃の状態を振り返ってみましょう。

デニムの深い濃紺に、「YAS」のロゴと「20th ANNIVERSARY」の文字がパキッと映えています。最新のDTFプリントならではの「発色の良さ」が際立っており、新しい門出を祝うような瑞々しさがありますね。
2. 共に歩んだ証:デニムに溶け込むプリント
そして、やっさんが日々愛用し、現場で共に過ごしてきた「現在」の姿がこちらです。

見てください、この圧倒的な風合い!
あんなに鮮やかだったプリントが、デニムの激しい凸凹(シボ感)に合わせて少しずつ削れ、生地の繊維の奥へと溶け込んでいます。
特に、下段の「Produced by BLTOM」の白い文字などは、デニムのアタリ(色落ち)と一体化しており、まるで何十年も前からそこにあったかのような「凄み」すら感じさせます。
「剥がれる」を「馴染み」に変える、DTFプリント3つの技術的秘密
通常、アイロンプリントは「いつか剥がれるもの」と思われがちですが、なぜこのバッグは「剥がれ」ずに「馴染む」のか。その秘密を、物理的な視点から解説します。
① 繊維の「谷」まで入り込む密着力
デニムは非常に凹凸が激しい生地ですが、DTFはインク膜が極めて薄いため、繊維の隙間にまでしっかりと入り込みます。表面で「貼り付く」のではなく、繊維を内側から「掴む」構造になるため、圧倒的な密着力を発揮します。
② 生地の動きを邪魔しない「高弾性」
厚いシートは生地の伸びに耐えられず剥離しますが、DTFはゴムのように伸縮します。デニムバッグに重い荷物を入れて生地が歪んだりねじれたりしても、プリントが一緒に伸び縮みするため、ストレスがかかりにくいのです。
③ 「微細摩耗」によるエイジング設計
ここが一番のポイントです。DTFは薄膜であるため、摩擦によって「塊」ではなく「ミクロン単位」で表面が削れていきます。これがデニムの色落ちと同じスピードで進行するため、ヴィンテージのスウェットのような、なんとも言えない風合いへと変化していきます。
まとめ:やっさんの歩みが刻まれた証
バッグの下段に刻まれた「Produced by BLTOM」。
この文字が少しずつかすれ、デニムの白糸と混ざり合っていく様子こそ、やっさんがこのバッグを大切に使い倒してくれた証です。
「手にした時が完成ではなく、使い込んでからが本当のスタート」
そんな私たちのモノづくりの想いを、やっさんが見事に体現してくれました。これからも、このバッグが最高の相棒として、さらに渋い表情を見せてくれることを楽しみにしています。
やっさん、最高にいいバッグにしてくれてありがとう!
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